お疲れ様です。
山中川男です。
ブログを書き始めてから、読み返してみると
あれ!!?
オープンソース関係の話がないじゃないか!!!?
と思いました ( ◠◡◠ )
なので、ようやくオープンソースソフトウェアについて書こうと思ったのです。
川男が、会社にオープンソースソフトウェアを導入するに至った経緯からアウトプットします。
- ・クリエイティブな仕事を求められた
- ・社内における緊縮財政が顕著だった
- ・超アナログな業態のDX化を図る必要があった
- ・セキュリティーに全く関心がなかった
- ・PCがポンコツだった
- ・商用ソフトが本来持つ機能を誰も使いこなしていなかった
- ・社員の思考がベンダーロックインされてしまっていた
・クリエイティブな仕事を求められた
川男は、情報システム担当に任命されてから、どこから手を付けたら良いか、何を目指したら良いのか全くわかりませんでした。
なぜかと言うと、手が付けられるレベルではない程全く整備されていないまま規模が拡大した会社だったからです。
例えば、電話, ネット回線保守に関しては契約内容を誰も把握していないし、SaaS系のサービスはアクセス権の設定を含むアカウント管理がぞんざいで、改善しようにも「個人情報を含む情報を扱うので人事で管理する」と全く権限をもらえずにトラブルが起きたときだけ助けてくれと頼まれるような状況です。
どうしろと?
そんな状況下で経営陣から求められたのは
「クリエイティブな仕事をしてくれ!」
この一言だけいただきました。
私なりの解釈では
自分でできるからって何でも自分でこなすのではなくて、よく考えてシステムを円滑に回るようにハンドリングしてくれ!
というように解釈しました。
なので、マクロな視点から徐々に大きく変える必要があったのです。
・社内における緊縮財政が顕著だった
新たなシステムを導入するためにはそれ相応の投資が必要です。
川男がいた会社はスタートアップ企業で、家計レベルから始まった企業だったので、大きな投資は経営陣のコンフォートゾーンから逸脱していました。
例えばグループウェアは1IDを一人で使用しますが、コストがかかるということで必要なID数を中々契約してもらえなかったり、PCは高価なので現場で使用するのは3万円以内のものとか、オフィスソフトが入っていたり入っていないPCがあったりとか、セキュリティーソフトの有効期限が切れていたりとか・・・
こういうところは訴えても中々思いは届かないのです。
なぜなら
今まで出来ていたから!
お金がかかるから!
利益が出る案件に投資したいから!
そうやって業務に必要なインフラ整備には無関心を貫いてくれるわけです。
予算すら組んでもらえず、社内の緊縮財政の格好の的ですね。
あ、別にグレているわけではないですよ。
そういう方針ならそれに則って考えるだけです。
・超アナログな業態のDX化を図る必要があった
社内のバックオフィス業務は、思考が停止するほどのアナログ業務でした。
・チェック作業はリストを印刷してサイン&ハンコのダブルチェック
・グループウェア上にある申請書をわざわざ印刷して別のエクセルファイルにリストを生成してそこに転記してローカルに保存
・ゴリゴリのFAX活用
・クラウド上のデータは確認作業のためにわざわざ印刷してファイル毎に分けて保管
・外部に発送する同一フォーマットの文書ファイルを宛先分生成してフォルダ分けして保管
業務のための業務が圧倒的に多く、意味もなく忙しくなって皆で仕事した気になっているのかというレベルです。
目の前にある案件を思考停止してこなすだけの社員が圧倒的に多かったです。
知識がないなら手に入れればいい。
でも、忙しくてそんな暇がない・・・。
でも、そんなものは言い訳です。
意識改革が必要ですね。
・セキュリティーに全く関心がなかった
みんな、内心マズいとは思っていると思います。
しかし、どうして良いかわからない上に責任を負いたくないので見てみぬふりです。
ITリテラシーに関する知識がないことをかえって武器にしている社員が多いのです。
「私わからないから!」
「私出来ないから!」
「私知らないから!」
でも、大人ならわからないことは調べれば良いと思うんです。
その手に持っている便利な道具で何だって検索できちゃう時代です。
とにかく、ここは全員で意識を高め続ける必要があります。
悲しいことに、有事の際には皆で我々システム担当に責任をなすりつけてくる未来は容易に想像できてしまうのです・・・。
こういうのって、まずは人事考課から整備していく必要がありそうですけどね。
・PCがポンコツだった
リッチな商用ソフトウェアを利用する場合、それ相応のマシンスペックが求められます。
実は、かわおが普段使いするPCは今年て11年目を迎えます。
マシンはMacBook Pro 2011ですね。
IntelのSandy Bridge世代のPCですが、今となっては化石かもしれませんな!
それでも、ウェブを閲覧したり書類を作成したりする上では性能的に何も不都合はありません。
しかし、OSは既にサポートが終了しているようです。
実はWindows 8.1もインストールしていて、そっちのほうがサポートが長く、現在も現役で使用できる不思議な端末です。
ところが、そんなWindows 8.1もあと1年くらいでサポートが終了してしまいます。
なので、もう一つOSをインストールしました。
それが、Linuxディストリビューションのひとつ、ubuntuです!
余計なサービスやスタートアップが無く、マシンのポテンシャルを存分に発揮できるのでストレスフリーな作業環境が構築できます。
バージョン20.04をインストールしてあるので2025年まではマシンが壊れなければ使用できます。いやぁありがたい!
話は若干逸れましたが、Linuxを用いることでポンコツマシーンの蘇生が図れるのです。
実際に社内に導入されたPCは無知な人間が価格に騙されて適当に購入されたものばかりなのでポンコツが多く、とてもじゃないがWindows 10はまともに動作しません。
こんなPCでも、Linux (とりあえずubuntu) を導入することで業務における動作緩慢によって引き起こされるストレスは大幅に軽減されます。
参考までに
CPU: AMD E2-9000 1.80 GHz
RAM: 4GB
記憶媒体: HDD
の社用ノートPCの動作を簡単に比較したことがあります。
Windows 10
・起動
61秒
・Vivaldiブラウザを起動して該当ページを開く
28秒
・Excelを起動して該当する.xlsxファイルを開く
17秒
ubuntu 20.04
・起動
50秒
・Vivaldiブラウザを起動して該当ページを開く
12秒
・LibreOffice Calcを起動して該当する.xlsxファイルを開く
6秒
同じ端末で同じ動作させているのに倍近く動作速度が違うということは
単純に考えればこれだけで作業効率が2倍になっているのです。
・・・あ、ストレスという点においてはブランド志向の社員はかなり精神的なストレスを負ったようです 笑
・商用ソフトが本来持つ機能を誰も使いこなしていなかった
これ、結構問題だと思うんです。
例えば
「Excelじゃないと仕事にならないからフリーの紛い物なんて使えねーよ!」
と一生懸命興奮する社員も中には存在します。
なんならそういう社員は結構多かったです。
しかし、ちょっと冷静に考えてみてほしいのです。
・MS Officeのコストはどのくらいかかると思ってるの?
・それぞれのソフトの機能をバッチリ使いこなせるの?
・MS Officeじゃないと支障が出てしまう書類って具体的に何?
これ、面白いんです。
誰も明確な回答が出せないのです。
・MS Officeのコストはどのくらいかかると思ってるの?
→ さあ?知らないよ
・それぞれのソフトの機能をバッチリ使いこなせるの?
→ 表を作りたいの。でも、フリーのやつは上手くできない。
・MS Officeじゃないと支障が出てしまう書類って具体的に何?
→ 関数とか違うんでしょ?表も崩れるし。
いやぁ、これはただのブランド志向です。
要するに使いにくいって言いたいんだと思いますけど
UIという点でいうと結構コロコロ変化してますけどね。
MS Officeの今のリボンUIって2007年頃からだったと思います。
それ以前はLibreOfficeと同じようなUIでした。
彼らはLibreOfficeをロゴだけMS Officeに変えて渡したら恐らく喜んで使用する連中だと思いますよ。笑
あと、コスト的には
MS Office永続ライセンスが1ライセンス17,500円くらいだと仮定して
100台導入するのであれば1,750,000円かかります。
これはOSやソフトのバージョンアップの度にかかります。
サブスクリプションの場合は
100台で約1,500円/月 × 100 × 12 = 1,800,000円かかります。
これだけのコストが余裕で回収できるスキルがあるのか聞くと、本質から反論できる答えは概ね得られないでしょう。
・社員の思考がベンダーロックインされてしまっていた
ブランド志向です。
・商用ソフトはサポートも充実していて安心安全だ
・大企業の製造元で皆が使ってるからそれがいい
・見たこともないものに対する拒絶反応
テレビをはじめとするメディアに完全に洗脳され切った状態です。
彼らの思考の中に存在する情報以外のものは中々受け入れてもらえないのです。
これは直ちにそういった危機的状況から抜け出す必要が有ると強く実感しました。
長くなりましたけど
こういった背景がある状況で、社内システム構築を検討する必要があったのです。
まとめると
・クリエイティブな仕事をする必要がある
・社員のITリテラシーが異様に低い
・会社の緊縮財政により予算が限られる
・社内のIT資産が貧弱である
・常識を疑うこと
これらの状況下を総合的に分析した結果
最良と思われるソリューションがオープンソースソフトウェアだったのです。
また、各々のオープンソースソフトウェアの導入については追ってアウトプットしていこうと思います。
以上、かわおでした。