会社でubuntuの導入を試みた
お疲れ様です。
山中川男です。
以前、LibreOfficeについて書き留めたことがありました。
今回は、OSの話をしようと思います。
ubuntuとは
ubuntuとは、Linuxディストリビューションの一つです。
ものすご〜く平たく言えば、WindowsやmacのようなOSの種類の一つですね。
パソコンと言えばWindowsという印象は現在でも絶大です。
ubuntuは、一般的なデスクトップ用途としても利用価値が高いですが
主に、サーバーOSとしての人気が高いですね。
ubuntuを使用する理由
ubuntuはサーバー用途で人気があると書きましたが
デスクトップ用途として微妙ということはありません。
ubuntuはオープンソースソフトウェアであり、無料で誰でも利用できます。
ちょっとPCに明るい人であれば、Windowsがまともに動作しなくなったPCにubuntuをインストールして延命させることも可能です。
会社で導入するメリット
ubuntuを業務で利用することが可能なのか
という点ですが、導入目的次第では大きなメリットがあります。
無料で利用できる
先に述べたとおり、無料で利用できますので、コスト削減に繋がります。
古くなったパソコンも、ubuntuをインストールしてみたらサクサク使用できるということも多々あります。
ubuntuよりも軽量なフレーバー(派生ディストリビューション)も有りますが、ubuntuはトラブル対応やカスタマイズ等の情報量が豊富なので、おすすめです。
ライセンス管理が不要
Windowsのようなプロダクトキーが存在しないので、基本的にインストーラーがあればどのパソコンにも(Linuxカーネルが対応していれば)インストール可能です。
これで、保守作業が一つ削減できますね。
リリースサイクルが決まっている
ubuntuの場合は、リリースサイクルがほぼ明確に決まっています。
毎年2回、4月と10月にバージョンアップを行います。
さらに、2年に1回の4月に長期サポートバージョンがリリースされます。
長期サポートは5年、カノニカルによる有償サポートでさらに5年、最長10年となっています。
最近の長期サポートバージョンは下記のとおりです。
16.04 (2016年4月リリース)
18.04 (2018年4月リリース)
20.04 (2020年4月リリース)
バージョンのナンバリングは、最初2桁が西暦の下二桁、後の2桁は月となっています。
リリースサイクルが決まっているということは
社内パソコンのアップデートポリシーも決めやすく、計画性のある運用ができるということですね。
動作がスムーズ
先に紹介したとおり、ubuntuはWindowsと比較すると非常に動作軽快です。
というのも、最近のWindowsはSSDに最適化されているようで、HDDモデルでの動作は悲しくなるほどの遅さです。
また、メモリの使用量もWindowsよりは少なく
4GBしかないパソコンであれば動作速度の差は体感できる差を感じることができるでしょう。
また、起動しているサービスもWindowsと比較すれば余分なものがなく
無駄なリソースを消費しないのも良いですね。
ITリテラシーの向上
オープンソースソフトウェア全般に言えることかもしれませんが
ITリテラシーの向上が期待できます。
オープンソースソフトウェアは、基本的には不便なものです。
なぜかと言えば、多くの場合商用ソフトよりもシェアが少なく、シェアの多い製品に合わせるように考えながら使用しなければならないからです。
川男はくだらないと思われる事も色々考えました。
・Windowsみたいなスタートメニューがないから使いにくい
・共有フォルダへの接続が出来ないから不便
・wifiで印刷できないから使えない
・MS Office入ってないのは論外
・変換がバカでストレスが溜まる
・zipの解凍ですぐ文字化けして不便
・デスクトップにショートカットを配置したい
これらのクレーム一つ一つについての改善方法を考え、提案しました。
特にデスクトップショートカットが作成できないから不便!!
というクレームが多くてびっくりしています。
デスクトップを無意味に散らかす人は仕事が・・・
・・・これは偏見ですね!!
面白いのは、どれもWindowsが基準となっているクレームです。
あくまでWindowsでできることの特徴であって、本来それは基準ではないと思います。
人間は変化に適応して生存してきたことからもわかるように
いちいち細かいことに拘って足踏みしてはいけないのです。
ここは、忍耐力をもって地道に説明を繰り返して理解を得ていくしかないかもしれません。
会社で導入できない理由
理由は簡単です。
ベンダーロックインされているからです。
例えば、経理が使用する会計システムの対応OSがWindowsのみだった場合
これはWindowsを使用し続けるしかありません。
しかし、今はクラウド会計システムも沢山あるので
対応ブラウザに問題がなければ(大体はChromiumエンジンに対応していれば問題ないと思われる)OSの問題はクリアできるのです。
都合が悪いケースとしては、システム担当に相談もなく部署内完結で新しいソリューションを導入された場合です。
導入から検討するのではなく、導入した後に困ったと言われるのが最も困るのです。
別の課題としては、資産管理の部分ですね。
Linuxに対応している資産管理ソリューションをリサーチする必要があります。
規定を定め、社員個人の裁量に任せても良いかもしれませんが、集中管理を行うことが望ましいでしょう。
ベンダーロックインから脱却へ
OSは、コンピューターを用いて実現したい操作をスムーズに行うためにサポートする基本ソフトです。
過剰な自己主張は必要ないのです。
しかし囲い込みに必死なベンダーが作成したOS群は、必ずマーケティングを仕込んできます。
それは、いい方向に作用することも有るでしょうが
基本的には望まなければ無くて良いものばかりです。
川男は昔、喜んでベンダーロックインされる人間でした。
Apple社のエコシステムに気持ちよく浸かっていたのです。
しかし、不必要なやサービスの追加や仕様変更、他製品への乗り換えを困難とするような独占的な機能を提供している上に、場合によってはサポートが切れてしまうので買い替えを迫られたりと・・・
付き合っていくのに少々疲れたのです。
とはいえ、別に否定するつもりはないのです。
川男は、これらと程よい距離感で付き合っていくことが良いと感じています。
オープンソースソフトウェアの場合は全て自分次第です。
自分が望むものを好きに使用すれば良い世界は本当に深く自由で創造的です。
何も考えずに流れに身を任す状態から
多くの問題を発見し、対応しながら便利な環境を構築していくクリエイティブな人間になれるかもしれません。
「どこに行きたい?」と聞かれて「どこでもいいよ」と答える人間から「ここに行きたい!」と答えられる人間になれる第一歩かもしれませんね。
以上、かわおでした。